|
誠論(せいろん)・時事論集
【1995年9月】
「個票」と「弔電」 〜お金をかけない政治をめざして
9月になって、韮崎市議会議員選挙の支援に回り、各種団体の活動に参加する。
参議院議員選挙の御礼を兼ねて、1軒1軒歩く一方、挨拶状の発送が2ヵ月かかってようやく終わった。
発送数は約2万通である。郵送費だけで100万円かかった。それでも出さないわけにはいかなし、
投票してくれた方々に全部出せたわけではない。以前、相手陣営から礼状が来て、
お前からはもらわなかったといって怒り、2度と応援しないといわれたことがある。
通常の選挙では「個票集め」(以前は一家族ごと集めるので戸票ともいった)といわれる
後援会入会運動を展開する。それには読み方があり、通常は集まった個票の3割ぐらいが
実際の得票と見込まれる。地縁血縁、仕事絡みで頼まれれば、いやといわず、
どの候補の個票でも書くのが普通だ。数を追うばかりに、知人の名を勝手に書く場合もある。
ある陣営では個票を集めるために、手数料として1枚200円出すという話をきいた。
当選のために15万票必要だとすると、個票はその3倍の45万枚必要になる。
1枚200円とすると、1億円かかる勘定である。選挙に金がかかるわけである。
選挙が終わると、本当に投票したかどうかわからない、その集まった個票全部に礼状を出す。
そうすると上記のような現象が起こる。私はそういう手数料をつけて集めることは資金上できないし、
政治信条から当然しない。本当に応援しようということで、後援会に自ら入ってくれたり、
支援者が手弁当で集めてくれたものだ。その後援会入会カードが2万枚である。
一人一人にすぐに挨拶ができないので、礼状だけは早目に出そうとして2ヵ月間9月までかかってしまった。
選挙を重ねれば、顔見知りが増える。新聞の敬弔欄は欠かさず見る。現職議員のように、
全部の人に無差別に弔電は出せない。電報代は、最低限の字数と一番安い台紙にしても、1600円はかかる。
台紙を良いものにすれば、2千円は超える。1日県内で平均して、20とすると、そこに全部弔電を出していたら、
4万円、月約120万円、年間1千500万円以上になる。
私は関係のある方だけに出す。哀悼の心を込めて自署した電子郵便にしている。それだと1通570円で、
3分の1で済む。告別式に参列すれば、当然香典がかかる。浪人中なので、見栄をはらずに一律3千円と
自分で決めている。郡内地域の告別式に出ると、会費制のパーティと同じで、香典袋はいらない。
カードに自分で氏名・住所・金額を書き込み、むき出しの現金を渡す。以前知らずに袋を持っていったら、
その場で返されて驚いたことがある。
以上のように選挙や政治活動は、お金がかかります。しかし、お金がかかりすぎれば、当然そのお金を
回収しようとして、国民代表ではなく一部の利益代表となり、癒着や腐敗、汚職が生まれてきます。
一部の一部による一部のための政治から、国民の国民による国民のための政治を実現する第一歩は、
選挙や政治活動にお金をかけすぎないことです。
[トップへ戻る]
|