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誠論(せいろん)・時事論集
【1998年7月】
首相公選制と中選挙区制の導入
7月13日参院選の結果を受けて、橋本首相は責任を取って辞意を表明しました。2年半の首相在任中も
そうでしたが辞めるときも、国民に対して、一切説明がありませんでした。日本の政治家には国民主権や
議会制民主政治の本質的理解や国民との一体感という想像力が決定的に欠けているのではないかと思います。
私が尊敬する母校甲府一高の大先輩・石橋湛山元首相や、直接学んだ松下幸之助翁などの言説と比較して、
日本の政治家はますます言葉をなくして、退化しているといわざるを得ません。
その後、ポスト橋本をめぐって、小渕梶山・小泉の自民党総裁選が行われています。候補者討論会を
テレビで見ていて少しは自民党もオープンな政策論争をして良くなったといわれています。
しかし残念ながら、その討論内容は候補者決定とは直接関係ありません。決定権があるのは、
国民ではなく自民党所属国会議員と自民党都道府県代表の413名です。公開討論会は極論すれば、
派閥の多数派工作を覆い隠す儀式に過ぎません。
マスコミは、国民的人気は小泉、自民党支持層の人気は梶山、国会議員の支持は小渕と伝えています。
国民が支持せず自民党の支持層にも人気のない人が、政策にかかわらず、多分党の総裁となり、そして首相
にもなれるというのが、日本の政治制度です。解散総選挙は首相の専管事項で国民の意思とは関係ありません。
これでは、国民が政治不信を起こしても、当然だと思います。
日本の政治制度は、イギリスに学び、小選挙区制で議院内閣制を取っています。しかし、決定的に違うのは
政党が国民に根付き、候補者や党首の決定過程に参画していることです。
私は、政党が根づかない日本では、政治不信を払拭し、強い指導力を発揮するために、
世紀末の今こそ国民がリーダーを直接選べる公選制を導入して、大統領的総理大臣を生み出すべきだと思います。
首相公選制を導入すれば、議員を選ぶ選挙は政党本位の小選挙区比例代表制でなくても、
従来の個人本意の中選挙区制で良いと思います。
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